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IBCグラント研究奨励/郭伸先生との懇談のご報告


多くの方の善意によって可能となったIBC(アイスバケツチャレンジ)グラントによる研究助成は、2015年10月より始められ、治療研究の促進などに役立てられています。

そのような研究の一端をご紹介します。

6月28日に「経口AMPA受容拮抗剤による筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療法確立―孤発性ALS分子病態モデルマウスへの長期的投与試験―」(添付資料参照)が発表されました。
そこで、7月28日に郭伸先生(東京大学大学院医学系研究科講師)より、治験の予定、自由診療の可能性などについてお話を伺いましたので、お伝えいたします。

「昨年度のIBCグラント研究助成による研究において、既存の抗てんかん薬ペランパネルが弧発性ALSの特異的治療法として期待されるという結果を得ました。現在、研究は着実に進んでいるが、超えなければならないハードルがいくつかあり、今年度中には治験を開始できるよう注意深く準備を進めています。
皆様もよくご存知のように、治療法の安全性・有効性を科学的にきちんと評価しておくことは極めて重要なことですので、この臨床試験は科学的検証に耐える評価ができるように是非とも成功させたいと考えています。
既存薬ですので、自費で服用を希望される患者さんもいると聞いていますが、服用による有害事象の発生などの危険もありますので、お勧めできません。自由診療での有害事象が治験の実施に悪影響を及ぼす可能性もあります。
それでも、どうしても試してみたいという方は、薬の処方経験がある医師とALS診療に携わる神経内科医がいて、薬効評価ができる体制のある医療機関で行うべきであり、主治医と相談の上、慎重な対応をお願いしたいと思います。
今後の進捗状況については、協会へ情報を提供していきます。」

日本ALS協会としては、今後とも関連情報の収集に努め、治験の開始や新薬の承認などに向けて、患者会としての働きかけや陳情が必要な場面では、迅速に対応していく予定です。

日本ALS協会 会長 岡部宏生
IBCグラント委員会  嶋守恵之

(添付資料)

・「経口 AMPA受容体拮抗剤による筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療法確立―孤発性ALS分子病態モデルマウスへの長期的投与試験―

“The AMPA receptor antagonist perampanel robustly rescues amyotrophic lateral sclerosis (ALS) pathology in sporadic ALS model mice”

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