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「24時間の介護サービス」と「家族介護前提の介護支給の撤廃」を求めた裁判 訴え認める判決 千葉地裁


10月31日に画期的な判決が出ました。(詳細はこちらから)

重度訪問介護に関して「基本的に24時間に相当する介護支給が認められるべき」、「家族介護を前提にした介護支給はあってはならない」との判断が示されました。

ALS患者さんが起こした裁判ですが、難病患者・障害児/者・ご高齢者、そして今は介護が不要な方々にも波及する重要な判決です。

以下は当協会会長の恩田聖敬(おんださとし)のコメントです。

画期的な判決が出ました。千葉県松戸市のALS患者が原告の裁判において、国内で初めて24時間の公的介護が判決で認定されました。松戸市は「家族に介護させればいい」と主張して、家族介護の時間を差し引いて24時間の公的介護(ヘルパー支援)を認めていませんでしたが、この度その松戸市の考えは違法とされました。つまり家族自身の心身が損なわれるような介護を公権力が強制することが法的に否定されたのです。ALS患者の家族の人権が確保されたと言ってもいいと思います。

私の妻も家族介護地獄の経験者です。我が家は家族の誰も犠牲者にしないために完全他人介護体制に移行しました。家族の役割は介護者ではなく理解者ではないでしょうか?この判決はALSだけに関わらず、家族介護が当たり前だと思われている日本社会に一石を投じるものだと思います。是非この機会に家族介護やヘルパーという仕事の価値について考え直してほしいと思います。

重度訪問介護における支給決定の市町村ごとの地域間格差については、日本ALS協会が最重要課題として取り組んできた患者・家族の困りごとの最たるものです。この判決をきっかけに全ての地域で全ての患者・家族が希望する必要な公的介護を認められることを切に願います。

一般社団法人日本ALS協会会長 恩田聖敬

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