昨年はALSの新薬が大きく前進しました。11月には2015年のエダラボン以来、9年ぶりにロゼバラミン(一般名:メコバラミン)が発売されました。研究者が諦めず、製薬企業もその思いに応えたからこその発売です。全ての関係者に感謝致します。より多くのALS患者を救うことを期待します。
また12月27日には、SOD1変異のALSに対する治療薬であるクアルソディ(一般名:トフェルセン)が承認されました。今年度中には薬価がついて保険適用で発売される見込みです。
他にもALSに対するiPS創薬の分野も進展しておりますし、FUS変異のALSに対する新薬も研究開発中です。更にはALSの原因の核心に迫り得るTDP-43の研究も着実に進んでおります。ALS創薬は新たなステージに入りつつあると確信しています。
日本ALS協会は1日でも速く新薬が患者の下に届くために「超速承認」制度の創設を国に働き掛け続けています。あらゆる難病が治る未来を日本ALS協会は目指します。また、新薬を待つには日常生活を守る必要があります。これも支援者なしでは到底成し得ません。どうか我々と共に歩んでください。本年もよろしくお願い致します。
2025年元日
一般社団法人日本ALS協会
会長 恩田聖敬